2024年の日本は、能登大地震と羽田空港の大事故で始まった。新年早々の大災難にあった方々にはとてもお気の毒に感じる。また、正月返上で救命や災害対応に従事している方々には頭が下がるばかりだ。
こうした中、様々な新年所感の中で、明るい気持ちにさせてくれたのは二人のスポーツ選手だ。
一人は、大谷翔平選手だ。球団ドジャーズと共同で地震被災者に100万ドルを寄付すると発表した。
被災地支援のため、このたびドジャースと共同で寄付をいたします。復興活動に参加してくださった方々に感謝するとともに、今後も私たちが団結していき被災された方々を支援していきたいと願っています。行方不明者の早期発見と被災地域の復興を心より願っています。
NHK報道
岩手県出身の大谷選手の気持ちには、もちろん東日本大震災のことがあるに違いない。そして、いち早くこのような行動ができることは素晴らしい。また、100万ドル寄付というメッセージは、ドジャーズにとっては安い広報経費でもある。日本の市場をがっちり掴むには、費用対効果は高そうだ。
明るい気持ちになったもう一人は、横綱 照ノ富士だ。
土俵に戻って、暗いニュースを振り払えるように相撲を取っていきたい。
中日スポーツ
不屈の精神で努力を重ね、横綱になった照ノ富士のこの言葉には、静かに燃える闘志と強い使命感を感じる。
こうした素晴らしいスポーツ選手とは対照的に、残念な気持ちにまたなったのは岸田首相の対応ぶりだ。筆者が旧Twitter Xで知ったのは、1月4日夜にBSフジに生出演したことで、悪いイメージが増幅されたことだ。これも中日スポーツであるが、岸田首相、生出演で「総裁選」語る姿にネット絶句「このタイミングで?」「生き埋めの国民がいる時に」にことの次第が書かれている。
端的に言えば、広報活動のセンスがない。年末から予定されていた企画とは言え、緊急事態なのだから、後半の総裁選などについては触れない方が良かった。本当に点数稼ぎをしたいなら、まずは石川県庁だけでも良いからヘリコプターで出向いて、被災者を激励し、救助関係者・支援者への感謝を声高に発信すれば良いのだと思う。
ピントがボケまくっているリーダーが存続する中、国際情勢やグローバル経済で多くの発火点が潜む2024年を迎えるのかと思い、少々憂鬱な気持ちになったのは、筆者だけであろうか?