外交・安全保障

詰んだ戦争——ウクライナはイスタンブールへ戻れ

大統領特使はロシアを口説きにいく2026年9月5日、トランプ氏の特使、ウィトコフ氏とクシュナー氏がモスクワでプーチン氏と面会し、翌6日、キーウでゼレンスキー氏と面談した。プーチン氏は72時間の攻撃停止を命じ、ゼレンスキー氏も応じた。だが、突...
外交・安全保障

国民なき民主主義——EUという実験のきしみ

2026年9月6日、ザクセン=アンハルト2026年9月6日、ドイツ東部のザクセン=アンハルト州で選挙があった。右派のAfD(ドイツのための選択肢)が44.1%を取り、第一党になった。5年前の前回は20.8%だから、票を倍以上に増やしたことに...
外交・安全保障

同意なき正義 ――米国による ICC制裁と日本の距離感

米国が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長に制裁を科した。高市首相は「大変残念」と述べ、「日本の立場と相いれない」として支援の継続を表明した。所長を「守らなければならない」とも言った。ただ、では米国にどう働きかけるのか、その具体には触れな...
外交・安全保障

「開戦前夜」の、その前夜

映画『開戦前夜』は、よくできている。必敗という研究結果が机上にありながら、世の中の空気と言論統制のなかで、国家が坂を転げ落ちる。東条の苦悩もわずかに滲む。だが観客の胸に残るのは、たぶんこうだ。――結局、不条理な決定で戦争は始まった、と。しか...
ノンジャンル

終戦の日 「滅びるね」と、失われた日本の記憶

筆者が子供の頃、両親は戦時中の食糧難を何度も語った。乏しい米を芋や麦でかさ増しし、山野の草木や生物で食べられるものは何でも口にした。伯父の一人は、学校の卒業式が終わったあと、帰宅せず、駅で祖母から荷物を受け取り、そのまま列車に乗り、山形から...
ノンジャンル

英語学習:英語という水の中で泳ぐこと

小学校の英語必修化についての東洋経済オンラインの記事を読んだ。「小学校で英語必修化→学力の格差拡大が深刻…英語嫌いだった夏目漱石に学ぶ、現代の「迷走する早期教育」への処方箋」英語嫌いだった夏目漱石を引きながら、現代の早期教育の迷走を論じてい...
米国経済

「ホルムズの守護神」という愚かな賭け

投資家に4月22日記事と同じ問いを繰り返したい。チャートでもヘッドラインでもない。見るべきは一点、「タンカーはホルムズを無事に通れているか」だ。答えは、通れていない。ならば、残りの議論はすべて、その現実から始めなければならない。7月13日、...
ノンジャンル

「機関」としての英王室、「聖性」としての日本の皇室

欧州の王室を眺めていると、その現実主義に目を見張ることがある。特にイギリスだ。彼らにとって王家とは、崇拝の対象である前に、国家を安定稼働させるための「機関」と言えるだろう。イギリスは、王家の男系が途絶えるたびに、看板を掛け替えてきた。ノルマ...
外交・安全保障

モガディシュの記憶と核の傘ー中東情勢に新しい役者

映画『ブラックホーク・ダウン』には、軽装備の米軍が反政府勢力に包囲され、身動きできなくなり、重装甲のパキスタン軍に救出される場面がある。1993年、ソマリアの首都モガディシュでの出来事だ。あれから30年余り、似た構図が中東で繰り返されている...
日本経済

真面目な経済学者ほど的を射ない — 骨太の方針2026とモデルなき時代の経済政策

慶應大の土居丈朗教授が、内閣府の「骨太の方針2026」経済財政試算を批判する論考を東洋経済オンラインに寄せた。内閣府は、成長戦略の投資効果が発現すれば、追加財政支出のもとでも債務残高対GDP比が187%から170%へ安定的に低下するとし、高...